ボディ･トップの彫金と墨入れ、さらにヘッドロゴ、トラスロッド･カバー、エスカッション、ジャックプレート、テイルピース、２つのバックプレートまで全てのパーツに彫金＆墨入れ、ボディとネック裏のホンジュラス･マホガニー木目を再現、ゼットインネック構造など細部へのこだわりが生み出す迫力はまさに本物の雰囲気！

ギターレジェンド･シリーズは2009年1月発売のZEMAITISから始まりました。アートとも芸術品とも呼ばれる美しいギターを再現できれば、「今後どのようなギターにも対応できるはずだ」との思いもあり、苦労のすえ商品化が実現。多くのお客様より賞賛のお言葉をいただきました。あれから3年が経過するなかでGRETSCHギターコレクション1弾＆2弾、Ovationギターコレクション、hideギターコレクションと、常にそれぞれの課題を設けながらそれを克服し商品化を行うことで、新たな造形技術と彩色技術を習得してきました。この技術をもってメタルフロントを作ればどうなるのか。その答えがこの“Metal Front S-24 MT FR 4C”です。再現テーマはやはり彫金（エングレイビング）です。まずは造形技術を反映させるため、トグルスイッチの小型化や細部ディテールの追加など、全てのパーツを新規金型により製作しました。当時の量産技術の認識では不可能と思われたエスカッションやジャック･プレートにも今回はエングレイビングを施しています。彫金デザインは線の太さや密度、彫りの深さを調整しながら試作を繰り返すなかで完成品のイメージに少しずつ近づけていきました。最終的にそれを金型に反映させるのですが、彫りの深さは職人さんの経験と勘が頼りなのでほぼ一発勝負です。完成までに2ヶ月ほどの期間を要しました。メタルトップはシルバーの光沢を意図的に抑えることによってジュラルミンの風合いを再現しています。ボディ･バックとネック裏のホンジュラス･マホガニー特有の木目とカラーリングもかなり本物に近い雰囲気が出せたと思います。これまで唯一つフィギュア的な作りを感じさせたペグとペグの間（ヘッド裏の一体成型シルバーパーツ）にも塗装を加えました。購入いただいた方は解説書3ページの実物写真と比べてみてください。そのリアルさを楽しんでいただけるのではと思います。